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著者:須坂蒼 挿絵:みなみ遥
発行:2000年11月
定価:900円(税込)
ISBN:4-89601-502-9 C0293 \857E
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借金のかたに奴隷として資産家の繁治に性的奉仕を強要されていた忍。
繁治の死により苦渋の刻から解放されるかに見えたが、それは序章に過ぎず息子・武士が忍を相続した時から新たな苦しみが始まった。
「お前は決して逃げられない…俺から!」尊敬していた父を惑わせ、破滅に導いたとして憎むあまり容赦なく責め苛む、武士。
だが、時折見せる寂しげな瞳が忍を捉えて離さない。
先が見えない2人の前に忍の過去を知る男が現れて…。愛と憎しみが交差するそんな2人の想いの果ては──。
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忍は武士に手首をつかまれ、机の上に倒された。武士は忍をうつぶせに押さえつけながら、自らの制服のズボンからベルトを抜き取って、忍の両手首を後ろ手にきつく縛り上げた。力のない忍はそのままねじ伏せられる。
「お前が俺の奴隷だということを、その体に教えてやる…」
前髪をつかまれ、武士に顔をのぞきこまれたが、忍はその瞳を逸らさず、にらみ返した。反抗的な態度が一層、武士の怒りに火をつけたのか、武士は忍の髪の毛をつかんだまま、その顔を机から下ろし、床の上へ乱暴に押しつけると、背中をおさえて忍のズボンを一気に引きおろした。
「…あっ!」
忍の臀部、白い双丘が露わになった。冷たい空気が肌に触れ、忍は思わず声を漏らした。
「膝を立てて、腰を高く上げろ」
武士の低くよく通る声が、忍の恥辱をあおるような命令を下した。忍はぞくりとして、体を硬くした。
家族のために、奴隷でいることを望んだはずだった。借金の残りを金額で請求されないように…奴隷の契約を継続させるために、わざと挑発的な態度で武士の怒りや憎しみをかき立てて、自分を奴隷にさせるように仕向けてきた。それは今のところ成功しており、武士は完全に忍の挑発に乗って、忍を奴隷にしようとしている。
しかし、自分よりも年下の少年に命令されて、恥ずかしい部分を露わにさせられることは、忍にとって想像以上の屈辱だった。
武士は外見的には背も高く大人びているとはいえ、自分の妹と同じ年の十五歳である。繁治と相対していた時は、繁治の醜さやいやらしさを心の中で徹底的に見下すことによってなんとか自分の自尊心を保ってきた忍だったが、鋭く倣岸な眼差しをもった年近い武士を前にすると、いやでも自分の立場の惨めさを思い知らないではいられない。
いつも自分の心の底にあってずっと押さえつけていた抵抗感、奴隷でいることへの拒否感が、一気に押し寄せてくるような気がした。
「どうした? 早くしろ!」
武士の声が響き、ピシャリと音がして双丘に鋭い痛みが走った。武士が銀の鞭を放ったのだった。忍は観念したように、のろのろと腰をあげた。
『そうだ…何があっても、今は逃れることなんてできない。家族のためにも、今はこの少年に絶対服従するしか、生きる術はないんだ』
契約の期間が終わるのもあと少し…そうすればこの地下室での悪夢から目覚めることができる…忍は自分にそう言い聞かせて、肉付きの薄い臀部を高く上げ、武士の前に突き出した。
武士は双丘を掴むと、引き裂くように左右へ押し広げた。穴の奥まで冷えた空気にさらされて、体の芯からびくりと震えた。武士が忍の恥部へ憎悪に満ちた冷たい視線を注いでいるのがわかり、屈辱に打ち震えたのだった。
繁治以外の人間…それも自分より年下の少年に覗かれるのは初めてで、恥ずかしさから何も考えられなくなった。
「急におとなしくなったな。さっきまでの生意気な口はどうしたんだよ。それともこっちの口が何か喋ってくれるのか」
武士は空気よりも冷ややかな声でそう言って、蕾にも似た忍の入り口を指でつつく。反射的に蕾はピクンと震え、体全体がわなないた。
「…やあっ…!」
それを見て嘲笑うような武士の声が、忍の頭の上で響いた。
「貪欲そうな口だ…親父は、お前のここに入れたのか?」
「…」
忍が黙っていると、武士は鞭をすっと振り上げて、空気を裂くように鋭い声で叫んだ。
「答えろ! 『はい』か『いいえ』、どちらか答えるんだ」
「…は…はい…」
武士は忍の答えを聞くと、何事かを思い出したように立ちあがった。
「そのままの姿勢で動くな」
忍は後ろ手に縛られ、尻を高く突き上げたまま、苦しい姿勢で体を硬くしていた。頬や膝から床の冷たさが這い登ってきて、四肢が凍るようだった。が、次の瞬間、まるで氷柱のように冷たく鋭いものが忍の肛門に挿入され、忍は驚いて仰け反った。
「ひいっ…!」
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先程ロッカーに置いてあった潤滑油の一つを武士が指につけ、忍のくぼみに突き立てたのだった。指を穴の奥まで沈めると、今度はぐちゅりぐちゅりと音を立てながらかき混ぜ始めた。
「…あっ…ふあっ…んっ…」
忍の慣らされた身体は、気持ちとは関係なく、指の動きに合わせて反応してくる。親子でこんなにも手の感触が違うものかと思った。
繁治の太くぶよぶよした指とは異なり、関節が長く滑らかな武士の指は、忍の内壁を擦りながらどこまでも奥に触れてくるようだった。武士が体の奥で指先を細かく動かすと、忍は背中をのけぞらせて悲鳴のような声をあげた。
「…楽しそうじゃないか。借金のかたとかなんとか言いながら、結局お前には奴隷がお似合いなんだよ。奴隷になるために生まれてきたんだ、お前は」
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武士は忍に恥辱を与える言葉を忘れない。忍の目の前に潤滑油のビンを置くと、指で責めながら冷酷にささやいた。
「このローションはどういう効果があるのか教えろよ。お前はどうやって親父と楽しんだんだ」
ビンの中では、薄青い液体が残り少なくなっている。忍は、繁治の説明を思い出しながら荒い吐息を交えて、きれぎれに答えた。
「…これは…性器に触れたときに、か…快感を高める…」
武士は忍の答えの途中で指を引きぬくと、髪の毛を掴んで顔を上げさせ、自分の中心にあるものを取り出して見せながら言った。
「よく見ろ。お前のご主人様のモノをな…」
忍は繁治以外の人間のペニスを見るのも初めてだった。自分の頼りなく華奢な体躯とは違って、細いが筋張ってしっかりとした腰の下に、武士の中心が太く反りかえっている。
「下の口で、しっかり味わえよ」
武士は忍の腰をつかむと入り口にあてがい、肉をかきわけるように押し入ってきた。
「…んあぁっ…」
冷やされた穴に突然熱い塊がめり込んでくる。その温度差に忍は驚いて大きな声をあげた。武士のそれは見た目以上に太く、今まで感じたことのない圧迫感に、ひたすら歯を食いしばって耐えるしかなかった。内管が押し広げられ、武士の肉の一部が徐々に、深々と忍の中へ侵入してくる。
「さすが奴隷だな。こんな小さい穴でも、どんどんうまそうにくわえ込みやがって…」
少し息を荒げた武士の声がした。繁治が踏み込んできたこともないような奥まで、深く貫かれているような気がして、これまでにない重量感に、忍は呼吸をするのさえ苦しくなっていく。追い討ちをかけるように、武士が腰を使って前後に揺すり始めた。
「んっ…き、きつい…まだ動かさ…ない…で…」
苦しさに思わず声をあげると、武士は忍の髪の毛を掴んで顔をあげさせ、耳たぶを強くかじった。忍はまた上ずった声をあげて、体を震わせた。一瞬、痛みで体中の筋肉が引き締まり、武士の肉を締めつけた。それに反応して、武士の小さくうめく声が聞こえた。武士は忍の耳元で声を荒げて言った。
「奴隷のくせに、俺に指図をするな!」
武士は抜きかけたペニスを再び奥の方へと一気に突き入れた。
「…ぐっ…ああっ…!」
外気にさらされ凍えていた忍の体も、そこだけは焼けるように熱かった。かつて太いバイブで繁治に責められたことは何度もあるが、作り物のバイブと熱い肉とでは擦れ合う感触が全く違う。忍は全身を緊張で引きつらせ、手に力をこめた。
『…こういう時は力を抜かないと、お前が辛いんだぞ…』
繁治に言われた言葉を思い出していたが、今の忍は頭と体がばらばらで、どこをどうすれば力が抜けるのか、よくわからなかった。
「あっ…あ…」
静かな地下室に武士が腰を打ちつける音だけが響きわたる。忍の体の中心が熱く疼いてきた。自分は今、繁治以外の人間に初めて、陵辱されている…朦朧とする頭の中でそう感じた。その時、忍のペニスを武士が長い指でつかんだ。
「…んぐっ…!」
武士の指にこりこりといじられ、それまで熱せられていた忍のモノは一気に立ちあがった。刺激で内壁がぐっとせばまり、武士を締めつけた。
「もっときつく締めつけて俺を悦ばせてみろ。それが奴隷の仕事だ」
武士は以前よりも激しく腰を動かした。武士の汗がこぼれ落ちて、忍の背中に滴う。前と後ろを同時に責められて、忍はもう何も考えられず真っ白になった。
「…あっ…ん…はあああっ…!」
その時、忍の中で押しつぶされたように武士が射精し、熱い液が奥で飛び散るのを感じた。武士の手の中で忍も促されるように射精した。それは長い悪夢の始まりを告げるようでもあった。
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