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著者:須坂蒼
挿絵:金ひかる
発行:2002年4月
定価:900円(税込)
ISBN:4-89601-576-2 C0293 \857E
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クールな容貌で優秀な悠樹は頭を悩ませていた。原因は部下の洋介のこと。悠樹のせいで優秀だった彼が突然不真面目になった事を知った上、「好きだ」と迫られ犯されてしまう。悠樹は犯られたことを記憶から抹消して振舞おうとするが、強引で執拗な洋介に躰ばかりが煽られる。「本当の自分の姿…今から俺が教えてやる」言葉で嬲りながら洋介は悠樹のすべてを暴こうと何度となく犯すのだった……。恋なんて無駄…と思う悠樹の冷たい心に熱い想いの楔は刺さるのか――!?
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「…好きです、悠樹さん」
洋介が一歩ずつ悠樹に近付く。悠樹はその度に一歩下がり、壁際に追いつめられた。
もうこれ以上逃げ場が無いところで洋介に押さえられ、二度目のキスをされた。今度はもっと深く舌を絡め取られ、洋介の熱さやタバコの苦い味が直に伝わってくる。
スーツの中に大きい手を入れられ、悠樹はあわてて洋介を突き飛ばした。
「やめろって!」
洋介は口をぬぐうと、悠樹のネクタイに手をかける。悠樹は体を強張らせ、身構えた。
「…なんのつもりだ、工藤」
「信じてもらえましたか、俺の気持ち」
「し…信じるわけがないだろう…! バカバカしいにも、ほどがある…!」
「…バカバカしい?」
洋介は壁に穴をあけるような勢いでバンッと手をつく。悠樹はビクッとしたが、その真剣な目つきには先ほどまでのふざけた様子が全く感じられない。
「…俺は初めてあんたを見た時からずっと…あんたが欲しくて欲しくて、指先まで痺れるくらい欲しくて…それなのに、あんたは『バカバカしい』とか言って逃げんのかよ。冗談じゃねえぜ…」
「工藤…」
「この際だから、はっきり聞かせてください…あんたの気持ち」
洋介の手が悠樹の手首を、跡がつくくらいにぎゅっとつかむ。
「…考えた、こともない…お前をそんな風に…」
「じゃあ、今から考えてくれよ…」
洋介の唇が耳を噛み、首筋をなぞる。思わぬ刺激に体がピクンと反応する。
「ん…や、めろ…」
悠樹のネクタイが洋介の指にほどかれ、熱い指先が胸の上を滑る。その指が乳首に触れた途端、悠樹は全身を強張らせた。
「…本気なのか…」
「冗談なんかで抱けねえよ」
必死に抵抗しようとするが、洋介のほうが力が強くて逆らえない。
「やめるんだ、工藤!」
「悠樹さん、やっぱり男はダメですか?」
「そういう問題じゃない、お前は俺の部下だ! こんなことして、いいはずがないだろう!?」
「それこそ関係ないでしょう。部下だろうが上司だろうが、俺はあんたを好きだし、あんたが俺を好きかどうか、問題はそれだけだろ」
洋介の指が悠樹のシャツのボタンを一つずつ外していく。鳥肌が立ち、乳首がとがった。そこを舐めとるように洋介は舌をのばした。その熱い刺激に悠樹の体はうずく。
「は…ぁっ…」
「仕事ばっかりで、あんたも欲求不満なんじゃないですか? ちゃんとヌいてるんですか…」
図星を突かれたようで、かあっと顔が赤くなる。洋介は舌で片方の乳首を舐めながら、もう片方の乳首を指でつまんでくる。体中の血がわき立ち、ますます興奮が高まった。
「ふっ…んん…」
「とりあえず…俺がいかせてやるよ、悠樹さん…」
「離せ…! 今なら、なにもなかったことに…してやる…」
「なかったことになんか、するなよ…俺は、あんたが好きなんだ…ずっと、好きだったんだ!」
洋介は床の上へ乱暴に悠樹を押し倒した。
「…やめろ、落ち着け! 工藤…」
「あんたのこんなやらしい格好見て、落ち着いていられるかよ…。俺、毎日悠樹さんのこと考えてオナニーしてるんだから…」
「く…工藤…」
洋介の指が悠樹の下半身に伸び、悠樹の中心に触れた。甘い快感が走り、悠樹の体はブルッと震えた。自分でも押さえきれずに思わず声を出す。
「ぁ…んっ…」
「…ネタにした分…返さないと悪いですよね…」
指は揉みほぐすように悠樹のものをいじった。途端に快感が体中に広がり、悠樹は腰を震わせた。最近は仕事のことばかりで、すっかり忘れていた感覚を洋介の指に掘り起こされている。
「や、めろ…っ」
「それ本気じゃないでしょ…膨らんできてますよ、悠樹さんのここ」
洋介は指の動きを速めた。張り詰めていく感じが自分でもわかる。
右手の長い指は、悠樹のものを根元から先端まで筋にそって擦り上げながら、左手の指は乳首をはじいていた。
感じる部分を同時に刺激され、気持ち良さに全身がガクガクと震える。
「自分より他人の手のほうが感じるでしょう…悠樹さん?」
洋介の右手がくちゅくちゅと、いやらしい音を立て始める。悠樹の先端がすでに濡れている証拠だった。こんなにも早く、自分がいきそうになっている。
それを察したのか洋介は悠樹のベルトをゆるめて、下半身を思い切り剥いだ。
「っ…!」
「もういきたいんですか? 少しは俺のことも待ってくださいよ…」
洋介は口の端を歪め、自信ありげな笑みを浮かべる。その顔を悠樹は信じられない気持ちで見つめた。「社内一の俊英」と密かに評されている自分が、なぜこんな格好で洋介の指に翻弄されているのかわからなかった。…しかも、会社の中で。
その恥ずかしさが、快感を一層強くかき立て、悠樹は必死に叫んだ。
「工藤っ、いい加減にしろ! こんなこと、許されないぞ…」
息が荒くなり、声も自然と途切れ途切れになる。
「誰に許されないって? …悠樹さんの体はもう、許してくれてるみたいですけど…」
洋介の言葉通り、中心を撫で上げられる度、つま先までジーンと震えるほど気持ちが良かった。同時に、とがった乳首の先を前歯できゅっと噛まれ、悠樹は腰をビクンと跳ね上がらせた。
「ぁっ…」
一瞬体の力が緩み、その隙に洋介は悠樹の入り口の部分へ左手の指を滑らせた。
不意に、慣れない異物感が腰を襲った。
「んっ…!」
洋介の指は悠樹のアナル部分を慣らすようにゆっくりとかき混ぜながら、もう片方の手で悠樹のものを愛撫し続ける。
悠樹は焦って、洋介を殴ってでも止めようと拳を握るが、ちゃんと力が入らず、逆にあえぎ声だけが漏れてしまう。
「ひぃっ…ぁぁ…あ」
洋介の指はがっしりと骨張っていて、内壁の敏感な部分を何度も刺激してきた。
「悠樹さんって…顔は冷たそうなのに、中がこんなに熱いんだ…すげえ…」
洋介の低い声と指が、悠樹の体の奥を疼かせる。それを見抜いているかのように洋介は悠樹の耳元でわざと淫らな口調で言った。
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「俺の…ぶち込んでいいスか…? 課長」
「…!」
悠樹の返事を待たず、洋介は全身で押さえつけるようにして悠樹にのしかかり、両足を大きく開かせると、腰を割りこませた。
双丘の間に、洋介のものがあてがわれる。それは彼の指よりももっと熱く脈打っていて、悠樹は体をこわばらせた。
「…工藤っ…!」
腰を引こうとするよりも速く、硬い肉がずぷずぷと悠樹の体の中を侵食してくる。内壁が強引に押し広げられ、あまりの圧迫感に悠樹はうめいた。
手で洋介の体を押し戻そうとしたが、それを上回る力で洋介は強引に悠樹の中へ入ってくる。
「くぅっ…ふ…ん…」
「力抜けよ…あんたの感じる顔が見たいんだよ…」
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やや呼吸を荒げながら、洋介は悠樹の耳元に息を吹きかけるようにささやいた。羞恥と興奮で体がかあっと熱くなり、悠樹は歯をぎゅっとくいしばった。
洋介は乳首をきゅっとひねるようにつまむ。
快感がピリッと走り、筋肉がふっとゆるんだところを、洋介は一気に貫いてきた。
体が割られるような痛みと驚きで、呼吸もできないくらい苦しかった。内壁が異物を押し返そうと動いた。しかし洋介はそれを突き破ろうと、さらに奥へ突き進み、腰を深く悠樹の中に沈める。
「離…れろ、工藤…」
悠樹は朦朧としながら、それだけを声に出した。洋介は低い声で答える。
「…大丈夫、だんだんよくなるぜ…悠樹さんも…」
洋介の言葉通り、彼のペニスは徐々に悠樹の内壁へなじんでいった。それを見計らって、洋介は自らのものを強く動かし、硬い肉で悠樹の前立腺の上をぐいぐいと擦り上げた。その刺激は少しずつ苦痛から快感に変わっていき、悠樹はつい高い声を上げた。
「…くっ…ぅんん…」
「すごい…イイですよ…さすが悠樹さん、こっちのほうも完璧だな…」
頭の中が痺れ、ただ繋がっている部分にだけ意識が集中する。
洋介は腰を動かしながら、自分の胴を悠樹に押しつけ、悠樹のペニスを転がすようにこすり上げる。途端に快楽が増して、内壁がきゅうっと洋介を締めつけた。
「悠樹さんの感じてる顔…最高、可愛い…。たまんねえよ」
低い声がお腹の奥まで響き、悠樹の中で洋介のものは大きく張りつめていく。このままだと、悠樹の中で出されてしまう。悠樹は必死で叫んだ。
「は、離せ…工藤…っ…!」
しかし反抗する声は妙に艶を帯び、かえって恥ずかしくなった。
「…そんなエッチな声、出さないでくださいよ…俺の、よけいに勃っちゃいますから…」
洋介は悠樹の中を掻き乱すように、腰を激しく動かした。圧迫感がますます強まり、体中の痺れが指先まで伝わってくる。悠樹のものも、もう限界に近かった。
「や…めろ…それ以上…ぅ、動く…な…」
「しょうがないでしょう…あんたの中がどろどろして熱いから…俺のも止まらないんですよ、悠樹さん…」
「く…は、ぁあっ…!」
極みに達し、悠樹のペニスは白濁した水分をぷぷっと吐きだした。洋介も、ぎゅっとせばまった悠樹の内壁に押し出されるようにして精液を放出した。
悠樹の体から全身の力ががっくり抜け、緊張した筋肉がゆるんでいく。
洋介ははだけたシャツを閉じようともせずに、悠樹に唇を重ねた。
「…んっ…」
悠樹は洋介の顔を押し退け、平手でその頬を思い切り殴った。殴ろうと思って殴ったわけではなく、手が勝手に動いていた。
それでも洋介は髪の毛をかきあげ、真っ直ぐに悠樹を見つめてくる。
「…悠樹さん…」
「触るな!」
声がかすかに震えていた。今、自分はどんな顔をしているだろう…怯えた顔でもしていたら、それこそたまらない屈辱だ…悠樹は素早く立ち上がり、スーツを着直す。
「俺は悠樹さんが好きなんです。悠樹さんの返事、聞かせてください…」
「これで…気が済んだか。お前の欲求不満は解消されたか。工藤」
「違います! 俺は単にやりたかったわけじゃなくて、その…上手く言えないけど…俺の気持ちを知ってもらいたくて…」
しどろもどろとつぶやく洋介の言葉など、耳に入ってこない。ただ、ここを逃れたい…それしか考えられなかった。
「無理矢理犯せば、手に入るとでも思ったのか? 浅はかな奴だ、お前は」
「悠樹さん、俺は…」
「…部屋は片付けておけ。電気もだ」
洋介を残したまま、悠樹は小会議室をさっさと後にした。
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